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心地よく響く低音ボイスの出し方、低い声で歌うトレーニング方法

2020.08.31 

心地よく響く低音ボイスの出し方、低い声で歌うトレーニング方法

  • 歌うときに低音をうまく出せない…
  • 低音に響きが少ない気がする…
  • 低音を響かせて気持ちよく歌いたい

本記事は、低音をうまく出せない、低音に響きがないといったお悩みを解決する内容です。

心地よく響く低音ボイスは、渋さやかっこよさを演出できます。カラオケでキーが低い曲を気持ちよく歌うためにもマスターしておきたいですね。

低い声を出せても、うまく声が響かないと悩む方は多いと思います。無理に低い声を出そうとしてしまっては、うまく響かせることはできません。心地よく響く低音ボイスの出し方を解説しますので、低音ボイスをマスターしたい方は一緒に練習していきましょう。

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低い声が出ない原因

まずは、低い声が出ない原因を知ることが大切です。原因に対処できれば、響きのある低音ボイスを出せるようになるでしょう。低い声が出ない主な原因は次の2つです。

喉が締まっている

喉が締まっていると空気の通り道が狭くなってしまい、響きのある低音が出にくくなってしまいます。響きの豊かな低音を出すには、喉を十分に開いた状態で声を出すことが大切です。

ただし、無理に喉を開けようとしたり、喉を開けようと意識しすぎたりしてしまうと、身体や喉に余計な力が入ってしまいます。そうすると、うまく喉が開いた状態を保てなかったり不自然な歌い方になったりします。意識しすぎず、自然に喉を開いた状態で発声するのが理想です。

低音が出ないと思い込んでいる

低音が出ないと思い込んでいる状態では、響きのある低音は出しにくいと言えます。なぜなら、苦手な音(苦手だと思っている音)を出そうとすると無意識に身構えてしまい、身体に力が入ってしまいやすいからです。そうなると、先に解説したように喉が締まって空気の通り道が狭くなり、結果として響きの少ない低音になってしまいます。

また、喉に力が入った状態での発声は喉を痛める原因にもなるため、低音が出ないと思い込みすぎないことが大切です。「今よりも低音が少しでも出たらいいな」、「低音が出せるようになりたい」という気持ちを大切にして、リラックスして練習に臨めるように練習環境を整えてみてください。

低い声の出し方

低い声を出したいときは、次の3つのポイントを押さえましょう。

1.腹式呼吸で発声する

響きのある低音を出すには、息をたくさん使います。主に胸部で行う胸式呼吸ではなく、より多くの息をコントロールできる腹式呼吸をマスターすることが大切です。また、腹式呼吸は多くの息を安定して吐くことができるため、ピッチや音程も安定しやすくなります。

腹式呼吸といっても、どのように呼吸をすれば腹式呼吸になるのか、わからない方もいらっしゃるかと思います。まずは、仰向けに寝て息をしてみましょう。実は、人は仰向けになっているときは自然と腹式呼吸をしています。腹式呼吸の感覚をつかんだうえで、本格的に練習していきましょう。

腹式呼吸の方法や詳しい練習法については、こちらの記事をご覧ください。

2.喉を開ける

喉を開けることで、響きのある伸びやかな低音を出しやすくなります。もちろん中音域から高音域を出すときにも、喉を開けることは必須です。そのため、歌を上手くなりたい方は、自然な喉の開け方を身につけましょう。

ここで注意したいのは、先に述べたように喉を開けることを意識しすぎると、かえって喉が締まったり、歌い方に変な癖がついたりしてしまうことです。まずは、喉が開いているのはどのような状態なのか、感覚をつかむ練習からしていきましょう。

日常の動作では、「笑う」「びっくりする」「あくび」などのときに自然と喉が開いています。そのときの「喉が開いている感覚」をつかみましょう。また、寒いときに手を温めるように、「ハァ~」と息を吹きかけるときも自然と喉が開いています。

喉の開き方やメリットなどについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

3.チェストボイスをマスターする

チェストボイスとは、胸に響かせる発声方法です。チェストボイスで歌うことで、力強く声を響かせたり、深みのある声を出したりできます。

出し方のポイントは、喉を開いたうえで声帯を適度な力加減で閉じることです。声帯が適度な力加減で閉じられていないと声に息が多く混ざってしまい、力強く響きのある低音や深みのある低音になりません。

声帯を適度な力加減で閉じると言われても、いまひとつわからない方は多いのではないでしょうか。声帯の閉じ方を含め、チェストボイスの出し方と練習方法については、以下の記事で続きをご覧ください。

低い声で歌うトレーニングをしよう

「腹式呼吸」「喉を開く」「チェストボイス」の3つをマスターすれば、自然に響きのある低音を出せるようになります。ただし、発声法を身につけても、響きのある低音を歌の中で活かせるかは別問題です。基本的な発声法を身につけたら、次は、歌の中で響きのある低音を活かせるように練習していきましょう。

低音の練習にオススメの曲は、福山雅治さんの楽曲全般、レミオロメンさんの「3月9日」、山口百恵さんの「プレイバックPart2」、AIさんの「Story」などがあります。また、曲のキーを下げて練習するのもいいでしょう。

キー調整の仕方については、以下の記事で解説していますので、あわせてお読みください。

おわりに

心地よく響く低音を出せるようになれば、歌に深みや渋みを出したり、クールな表現などができるようになります。響く低音が安定してきたら、次の段階として、曲の中で声色にメリハリをつけられるようにチャレンジしてみましょう。そうなれば、それぞれの声色の魅力を最大限に引き出せて、より魅力的な歌になるでしょう。

低音を出すことはできても、響きのある低音を出せずに悩んでいる方は少なくありません。響きのある心地よい低音を出すには、「腹式呼吸」や「喉を開ける」、「チェストボイス」といった基本を身につけることが大切です。コツコツと反復練習することで、徐々に響きのある低音を出せるようにしていきましょう。

この記事の監修

多田 亘佑講師(ボーカル)幼少期から様々な音楽に触れ、高校では合唱の全国大会に出場。大学からアカペラの活動が本格化し、ブライダル関係を中心に雪まつり、スキー場のカウントダウンライブなどのイベントに多数出演。ハモネプで全国優勝した『じゃ~んずΩ』(現:JARNZΩ)のボイストレーニング・編曲指導・音楽プロデュースを経験後、2009年よりシアーミュージック札幌校に所属。 年間最大2500以上のレッスン実績があり、初心者からプロ志向の方を対象に、カラオケ上達から音楽活動のバックアップまでと目的に応じて幅広く展開。風船を始めとした身近な道具を用いたトレーニングや、独自視点の高音克服トレーニング・完全コピー(歌唱分析)・ハモリなど追究したオリジナルメニューで理解度・体感度・上達度の高いレッスンを特徴としている。
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