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音域のチェック方法、音域を広げて歌える歌を増やすための練習方法

2020.04.06 

音域のチェック方法、音域を広げて歌える歌を増やすための練習方法

  • 音域が狭いから広げたい!
  • でも、どうやったら音域が広がるの…?

本記事では、こうした音域に関する疑問にお答えします。

気持ちよく歌うには、自分が歌える音域を知る必要があります。出せない音域を無理に出すと、甲高い苦しい発声になったりなかなか安定しなかったりと、聴き心地の悪い声になってしまうでしょう。

音域が狭く、歌える歌が限られてしまう方は、音域を広げることに挑戦してはいかがでしょうか。音域のチェック方法や音域を広げて歌える曲を増やす練習方法を解説するので、さまざまな歌を楽しみたい方は一緒に練習していきましょう。

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そもそも音域とは?

音域とは、出せる音の範囲のことです。音域は体の成長とともに変化し、思春期を迎えるころには1.5~2オクターブほどの声を出せるようになります。男性は思春期を迎えるころに顕著に声変わりして、低音域が広がる反面、高音域が狭くなるのが一般的です。

音域の幅や出しやすい音域は「体つき」にもよりますが、「音域を広げる練習をしたかどうか」でも変わります。高音域は広くても低音域が狭い、反対に高音域は狭いが低音域が広いなど、得意な音域は人それぞれですが、練習によって広げることは可能です。

自分が出せない音域の音を練習もなく出そうとしても、甲高い声や不安定な声になります。ですので、まずは今の自分が出せる音域を確認したうえで、音域を広げる練習をしましょう。

音域のチェック方法

ピアノで鳴らした音と同じ高さの声を出して、自分が楽に出せる音域を調べましょう。音域(声域)は、YouTubeにある「声域調査」という動画でチェックできます。

音域を診断できるアプリもあります。

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また、好きなアーティストの歌を歌って、音域を調べることも可能です。「音域.com」には、曲ごとに「地声の最低音」、「地声の最高音」、「裏声」が記載されているので参考にしてみてください。

参考:音域.com

ちなみに日本人の地声の平均音域は、男性がlowG(低いソ)~mid2G(中間のソ)女性がmid1G(中間のソ)~hiC(高いド)といわれています。平均に対して、自分の音域がどれくらいの位置にあるのかチェックしてみましょう。

日本人の平均音域を表した表

ギター(レギュラーチューニング)であれば、6弦1フレットのファがlow F、1弦10フレットのレがhi Dにあたります。

画像:ギターコード表・ギターコード辞典 | ギターコンシェルジュ

音域をもっと広く!練習法とコツ

音域を広げる練習

上述した動画やアプリ、サイトを参考に現在の自分の音域を把握したら、それをベースに広げる練習をしていきましょう。音域を広くしたいときは、次のように段階を踏んで練習しましょう。

ステップ1.腹式呼吸をマスターする

腹式呼吸とは、肋骨や胸骨で構成される「胸郭(きょうかく)」をできるだけ動かさずに呼吸する方法です。呼吸は、横隔膜の収縮と胸郭の拡張によって行われますが、腹式呼吸ではなるべく横隔膜の収縮だけで呼吸します。

と言われてもピンとこないですよね。腹式呼吸を簡単に実感できる方法をご紹介しましょう。

では、寝転んだ状態でお腹に手を当てて呼吸をしてみてください。呼吸と同時にお腹が膨らんだり凹んだりすることを確認できたら、それが腹式呼吸です。実は、寝ているときは自然と腹式呼吸になっています。意識しすぎると体が硬くなったり、呼吸の仕方がわからなくなってしまうので、寝ているときの自然な腹式呼吸の感覚を覚えましょう。

腹式呼吸をすると、喉に無駄な力が入るのを防げます。喉に力が入った状態で歌うと喉を痛めますし、喉が締まった状態になるので音域を広げにくいです。腹式呼吸は発声の基礎となるので、できている実感がない方は、以下の記事を参考に練習してみてください。

ステップ2.裏声の出し方をマスターする

次に、裏声の出し方をマスターしましょう。カスれた甲高い声は、出し方が良い裏声とは言えません。裏声でも、響きのある音を出すことが大切です。高音域の音を出すときは、喉をリラックスした状態で鼻腔を響かせましょう。

鼻歌を歌いながら少しずつ口からの発声にも切り替えることで、鼻歌と同じ音域の裏声を出せるようになります。次のように練習してみましょう。

  • 1:口を閉じて鼻歌を歌う(裏声の音域で)
  • 2:このとき鼻を触って、鼻が振動しているか確認する(最初はかすかに分かる程度でも可)
  • 3:鼻歌を歌いながら少しずつ口を開いて(アの口)、鼻腔だけではなく、口の中もしっかり使った発声に切り替えていく
  • 4:最終的に、鼻と口の両方を用いて安定して裏声を出す状態にする

最初は、楽に出せる音域から始めて、少しずつ上限を伸ばしていきましょう。

ステップ3.低音域を広げる

胸に響かせるチェストボイスと呼ばれる発声法で、低音域を広げましょう。次のように練習してみてください。

  • 1:低い音を鼻歌で歌う(日常会話程度の音域で)
  • 2:胸に触れて振動を確認する(最初はかすかに分かる程度でも可)
  • 3:少しずつ口を開いて(アの口)、胸だけではなく口の中もしっかり使った発声に切り替えていく
  • 4:最終的に胸と口の両方を用いて安定して低音を出す状態にする

少しずつ下限を引き下げていくことで安定した低音域が広がります。

そもそもチェストボイスがわからない、もっと詳しい練習方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ステップ4.ミックスボイスを練習する

ミックスボイスは「地声とファルセットの中間の声質で発声する方法」で、以下のような特徴があります。

  • さまざまな響きを操れる発声方法
  • 硬い響きから柔らかい響きまで作れる
  • 高音も声にハリを持たせたまま歌えるようになる

ミックスボイスの練習方法をここで書くと長くなるので、別の記事で詳しく解説します。

上記4つの練習を何度も繰り返して感覚をつかみましょう。慣れてきたら、音の高さを少しずつ上げていき、出せる音域を広げていってくださいね。

おわりに:自分に合った方法で音域を広げよう

音域は、練習次第で広げることができます。また、音域を広げるために腹式呼吸や裏声をマスターすれば、表現の幅も広がるので一石二鳥です。憧れのアーティストの曲を楽に歌えるようになりたい方は、根気よく練習してみてくださいね。

この記事の監修

多田 亘佑講師(ボーカル)幼少期から様々な音楽に触れ、高校では合唱の全国大会に出場。大学からアカペラの活動が本格化し、ブライダル関係を中心に雪まつり、スキー場のカウントダウンライブなどのイベントに多数出演。ハモネプで全国優勝した『じゃ~んずΩ』(現:JARNZΩ)のボイストレーニング・編曲指導・音楽プロデュースを経験後、2009年よりシアーミュージック札幌校に所属。 年間最大2500以上のレッスン実績があり、初心者からプロ志向の方を対象に、カラオケ上達から音楽活動のバックアップまでと目的に応じて幅広く展開。風船を始めとした身近な道具を用いたトレーニングや、独自視点の高音克服トレーニング・完全コピー(歌唱分析)・ハモリなど追究したオリジナルメニューで理解度・体感度・上達度の高いレッスンを特徴としている。
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