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エッジボイスの出し方&練習方法、ミックスボイスのレベルアップにつなげよう

2020.08.07 

エッジボイスの出し方&練習方法、ミックスボイスのレベルアップにつなげよう

  • エッジボイスはどういう発声法なの?
  • エッジボイスを出すにはどういう練習をすればいいの?
  • エッジボイスとミックスボイスの関係は?

本記事では、エッジボイスに関する疑問や練習方法について解説します。

ミックスボイスを習得して伸びやかに高音を歌えるようになりたい、と思っている方は多いのではないでしょうか? ミックスボイスを習得するには、焦らずに順序よく練習する必要があります。そのミックスボイスの習得のために欠かせないのがエッジボイス(別名:ボーカルフライ)を用いた練習です。エッジボイスは、声帯を無理なく自然に閉じた状態で声を出すテクニックですが、声帯を自然に閉じるといってもイメージしにくいですよね。

そこで今回は、エッジボイスの出し方や練習方法について、わかりやすくご紹介します。ミックスボイスを習得して歌をうまくなりたい方は、まずこのエッジボイスを一緒に練習していきましょう。

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エッジボイスとは?

エッジボイスは、いわゆるガラガラ声のことです。朝起きてすぐに声を出すと、「お゛は゛よ゛う゛」ガラッとした声になりますよね。また、ホラー映画が苦手でない方は、映画『呪怨」を見てみてください。登場人物の伽椰子が登場するときの、「あ゛あ゛あ゛あ゛」というガラガラ声がエッジボイスです。

実際にエッジボイスを活用しているアーティストとして、男性では平井堅さん、ONE OK ROCKのTakaさん、女性ではAimerさん、宇多田ヒカルさん、アリアナ・グランデさんが参考になるかと思います。

エッジボイスをマスターできれば、高音の発声時に息が漏れにくくなります。また、適切な喉の使い方を習得することで、力強い高音を出せるようになり、ミックスボイスの習得にもつながります。

エッジボイスはこういう声です。練習に入る前に、こちらの動画をぜひご覧ください。

エッジボイスを習得するメリット

それでは、エッジボイスを習得するメリットについて詳しくみていきましょう。

力強く安定した声を出せる

エッジボイスを出すときは、声帯が適度な力加減で閉じられていることが重要になります。エッジボイスの練習で無理なく自然に声帯を閉じられるようになると、力強い声も安定して出せるようになるでしょう。また、声を出している途中にピッチが上下にブレることも少なくなります。

地声からファルセットに切り替えやすくなる

エッジボイスを習得すれば、地声とファルセットをうまく切り換えられるようになります。地声とファルセットが切り換わるポイントを「換声点」といいます。声帯をうまくコントロールできていないと、換声点で地声とファルセットが切り換わるときに、意図しないところで急に声がひっくり返ったり、ガラっという声になったり、息が多く漏れすぎて弱々しい声になったりするでしょう。

エッジボイスの習得によって声帯をうまく自然に閉じられるようになれば、地声からファルセットへきれいに切り換えられるようになります。

喉の調子がわかる

エッジボイスは、声帯がうまくコントロールできないと出せません。声帯に疲労がたまっていたり、喉が枯れていたりするときは、声帯をうまくコントロールできなくなるでしょう。そのため、エッジボイスがうまく出せない日は歌うのを避けることで、声帯に無理な負担をかけずに済みます。

エッジボイスをうまく出せない状態で歌を練習しても、技術は向上しにくいでしょう。また、悪い癖がつく恐れもあるため、エッジボイスをうまく出せない日は声帯や喉を休ませることも考えましょう。

エッジボイスの出し方・練習方法

エッジボイスで歌う男性

最初からうまくエッジボイスを出せる方もいますが、正しい出し方を身につけることが大切です。間違った方法でエッジボイスを出し続けると、声帯や喉に負担がかかってしまいます。エッジボイスを出すときのポイントと出し方をみていきましょう。

まずはリラックスすることが大切

エッジボイスに限ったことではありませんが、声を出すときは身体をリラックスさせることが大切です。身体に余計な力が入っていると喉が締まりやすくなり、声帯を適度な力加減でコントロールすることができません。また、喉や声帯に必要以上に強く力が入ってしまうと、声を出すときに喉や声帯を痛めてしまいます。

声を少しずつ低くしていく

まず、身体の力を抜いて音は適当でよいので、「アー」と発声してみましょう。そして、そのまま少しずつ声を低くしていき、自分が出せる最も低い声までを出していきます。そこからさらに声を低くしようとすると、ガラっとした声しか出なくなりませんか。それが、エッジボイスです。

声帯を自然に閉じて発声する感覚をつかむ

エッジボイスを出すには、声帯を自然に閉じて発声する感覚をつかむことが大切です。先ほどと同じく、口を開けてリラックスした状態で「アー」と声を出してみましょう。

次に、声をピタッと止めてみてください。これを何度か繰り返します。このとき、喉の奥で何かが動いたり、止まったりする感覚がありませんか? そこが「声帯」と呼ばれる器官です。声を出したり止めたりするのを繰り返すことで、声帯を自然に閉じて発声する感覚をつかんでいきましょう。

また、息を吐きながらではなく、息を吸いながら出す「吸気のエッジボイス」も意外と効果的なトレーニングになります。

詳しくは下記の解説記事をご覧ください。

一語ずつしっかり発音する

次は、「あ゛、あ゛、あ゛、あ゛」と一語ずつしっかり発声してみましょう。一音ずつ区切って発声することで、声帯を自然に閉じるときの動きを感じやすくなります

ただし、身体に力が入ると声帯に負担がかかるため身体はリラックスした状態を保ちつつ、適度な力加減で発声してください。

ミックスボイスの練習につなげる

エッジボイスの出し方のコツがつかめたら、次の段階としてミックスボイスの練習をしてみましょう。ミックスボイスは「地声とファルセットの連携力」のアップが重要です。同じ音で「地声」→「ファルセット」→「地声」→「ファルセット」と交互に切り換えて出すといった練習をします。

ここで説明すると長くなってしまうので、詳しくはミックスボイスの解説記事をご覧ください。

おわりに

エッジボイスをマスターすれば、力強い高音を出せるようになります。また、地声とファルセットをうまく切り換えられるようになれば、ミックスボイスの習得もしやすくなるでしょう。

エッジボイスの練習では、身体に力が入りすぎてしまわないよう、深呼吸をするなどリラックスした状態で練習することをおすすめします。エッジボイスは、多くのプロの歌手が使いこなすテクニックで、ミックスボイスの習得にも繋がってきます。歌をうまくなりたい方は、エッジボイスを練習してみてはいかがでしょう。

この記事の監修

多田 亘佑講師(ボーカル)幼少期から様々な音楽に触れ、高校では合唱の全国大会に出場。大学からアカペラの活動が本格化し、ブライダル関係を中心に雪まつり、スキー場のカウントダウンライブなどのイベントに多数出演。ハモネプで全国優勝した『じゃ~んずΩ』(現:JARNZΩ)のボイストレーニング・編曲指導・音楽プロデュースを経験後、2009年よりシアーミュージック札幌校に所属。 年間最大2500以上のレッスン実績があり、初心者からプロ志向の方を対象に、カラオケ上達から音楽活動のバックアップまでと目的に応じて幅広く展開。風船を始めとした身近な道具を用いたトレーニングや、独自視点の高音克服トレーニング・完全コピー(歌唱分析)・ハモリなど追究したオリジナルメニューで理解度・体感度・上達度の高いレッスンを特徴としている。
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